
うるまは古き良き沖縄に出会える場所。
勝連城跡は、歴史の栄華を垣間見せ、町にあふれるサンダンカの花は、人と自然の調和を祝う。
多彩な青がきらめくうるまの海を渡り離島へ入ると、赤と白のコントラストが美しい赤瓦の風景。
何十年と家を守り続けてきた石垣とフクギの間を琉球の風が抜けていく。
ここうるまには本当の沖縄がある。琉球の文化が残る。
次の時代へ、守るばかりではなく、新たな価値を持たせて、
うるまの未来へとつむいでいく。
うるまの歴史、文化、暮らし。ここうるまだからこそできるサスティナブルなストーリーを紹介。
地域の資源を絶やすことなく持続していくために必要なこと。
それは、地域の魅力に触れ、そこに生きる人の思いを共有し、
常に先に向けて挑戦していくことです。
小麦、もずく、ビーグ、木造船、塩。それぞれの未来のカケラが今、
「つむぐうるまプロジェクト」から生まれました。
守ってきた人たちの思い、そして未来へとつむぐ人たちの夢。
そこから生まれた新しい「うるま」をご紹介します。
農薬不使用で育てた、
小麦の香ばしさを召し上がれ。
うるま珊瑚の島の焼きチョコ
うるま市産小麦粉と浜比嘉島の塩を使った焼きチョコクッキーです。ざっくりとした食感にチョコの香ばしい香り、ほんのり塩味のする新しいうるま銘菓です。
伊計自治会自治会長
玉城正則(たまきまさのり)
伊計島は、島尻マージという水はけのよい土壌。麦づくりには持ってこいの土地です。約50年前まで多くの農家が麦を作っていましたが、徐々に衰退。そこで2017年からは、伊計島産の島麦かなさんとして、化学肥料や農薬を使わない小麦としてブランド化を目指し生産しています。このプロジェクトをきっかけに、島麦かなさんをいろんな形で味わってもらい、伊計島を感じてもらえると嬉しいです。
株式会社美十 執行役員沖縄工場長
森川昌樹(もりかわまさき)
沖縄土産としてスイーツを販売をしていますが、もっと地元食材を使って商品開発・販売をしたいと考えていました。そんな時に、この「つむぐうるまプロジェクト」の話を聞き、二つ返事で挑戦。できる限りうるまらしさをと、島麦かなさん、高江洲製塩所の塩、うるま市内の養鶏場の卵を使用して完全オリジナルのクッキーを作りました。
驚きの粘りとしゃきしゃき感。
これが本物の生もずく。
歯応えが違う早摘み生もずく
生もずくはぬめりが多く、産地で食べられる期間限定の貴重なものです。お味噌汁に入れたり、サッとお湯をかけてシャキシャキ感を楽しんだり。旬のもずくをお楽しみください。
勝連漁業協同組合 参事
玉城謙栄(たまきけんえい)
もずくには2つの種類があります。県外に流通している多くのもずくは、塩蔵もずく。塩抜きと戻し(水の再吸収)が行われて調味液などに漬けられたものです。一方、産地でたべられるもずくは、塩漬けなしのいわゆる生もずく。強いぬめり、豊かな風味、シャキシャキとした食感が特長です。獲れたての生もずくを食べてもらいたい。うるまのもずく収穫は3月から。とくに3月から4月にかけての早摘みもずくは絶品です。
名前のない料理店 シェフ
小島圭史(おじまけいじ)
もずくを含めてどんな材料も、手に取るたびに生産者の皆さんの膨大な時間と労力を感じています。私たち料理人が作る料理という最終形は、その材料に少しの手を加える事を意識しながら、少しでもその記録や記憶を表現できたらいいなと思っています。生もずくはぬめりの強さが特徴で、産地以外ではなかなか味わえないものですので、そのぬめりを調理工程の一要素としてとらえた料理を仕上げたいと思います。
琉球の造船技術をたやさない、
2つの美しいともしび。
杉とヒバのカフェトレイ
木造船を造る船大工たちが、杉の端材を生かして雑貨を作りました。トレイとしてもカットボードとしても使いやすいサイズ感で使うほどに愛着がわく一品です。
船の端材で作ったアクセサリー
越來造船が使う木材は何百何千もの原木から選りすぐったものばかり。だから端材ひとつでも無駄にしないサスティナブルなものづくりとして、ニスを使わない優しい木のぬくもりを感じるイヤリングやピアスを制作しました。
越來造船 船大工
越来勇喜(ごえくゆうき)
曽祖父の時代から船大工をしており、私で4代目。昔から変わらない技法で作り続けています。しかし、今は木造船の需要が少なく、守り続けてきた技術や伝統をどうやって絶やさず残していくかが、大きな課題です。木造船の価値は役目を終えた時の廃棄のしやすさ、自然に還る素材でできているという点。世界が環境への配慮にシフトしていく中で、解体しても無駄がない環境にやさしい木造船にも注目してくれると嬉しいですね。
ゴエクゾウセンザッカブ
仲里雄希(なかざとゆうき)
船を作った時に出る端材(はざい)で他の商品を作り始めたのは、木造船を広く知ってもらおうというのがきっかけです。今回の商品であるカフェトレイやアクセサリーで、うるまで継承される造船技術、木造船そのものの価値を知ってもらいたい。商品をきっかけに、木造船の展示をしている海中道路にある海の文化資料館にお越しになって頂けたら嬉しいです。
照間ビーグを丁寧に編み込んだ、
ここでしか買えない手編みかご。
うるまバスケット
(ビーグで編んだバスケット)
照間ビーグのやさしさを、普段使いで感じられる手編みのバスケットです。ひとつひとつ違う表情を見せる1点物で、使うたびに色や香りも変化し手になじむうれしさです。
うるま市い草生産組合
兼城賢信(かねしろけんしん)
うるま市のビーグは180年の歴史があると言います。もともと、うるまの勝連城跡のふもとあたりに湿地帯があり、ビーグが自生していたようです。うるまのビーグは、なるべく農薬を使わず、自然の中で、他の生物たちと共存させる。そうすると、太くて丈夫に育ちます。近年は、うるまのビーグは「照間のビーグ」として注目されています。ビーグは畳だけではありません。ブランドビーグとして、新しい使い道を共に探していきたいですね。
sonda studio 工芸作家
吉本梓(よしもとあずさ)
美大を卒業後、海外生活をはさみ沖縄に移住したのが5年前。かごを編むようになったのは、月桃がきっかけ。たくさんのかごを編んできました。ビーグでかごを編んだのは今回が初めてでしたが、しなやかさとか自由度の高さ、それにクッション性が強く、かごとの相性は抜群。使うことで美しい飴色になるビーグの経年変化もぜひ味わってもらえればと思います。
厄除けの塩と伝統の紅型で
連勝の願いを込めたお守りを。
塩入り紅型勝ち守り
うるま市の歴史を語る上で必ず登場するヒーロー阿麻和利。勝連城の城主としてうるまを豊かにし、民の信望を集めました。「勝連」ということばがたくさんの人たちの「勝ち」につながるよう祈って、塩入りお守りを作りました。勉学・スポーツ・恋愛などあなたの勝ち守りになれますように。
高江洲製塩所 塩職人
高江洲優(たかえすまさる)
日本国内に数箇所しかない、流下式塩田という装置で塩を作っています。ここの塩作りは、うるまの太陽と風の力が欠かせません。ですので、雨天は天敵。台風が来たら2週間くらい塩作りができないこともあります。正直、この流下式塩田は、台風の多い沖縄ではハードルが高い。でも、この作り方でしかできない塩がある、というのも事実なんです。ひとつは、焼き菓子に。もうひとつはお守りに。塩を作り続けてきてこうしてうるまに貢献できる。喜びもひと塩(しお)です。
ハンザキビンガタ 紅型作家
半崎朝子(はんざきあさこ)
紅型は特別なものではなく、大人も子供も日常で使ってもらいたい。今回は、紅型の袋に浜比嘉島の塩を入れたお守り。モチーフは、世界遺産の勝連城跡にゆかりのある、阿麻和利(あまわり)と百度踏揚(ももとふみあがり)、さらには、うるま市の闘牛と、3つの誇りを紅型で描きました。「勝」にまつわるこのお守りを手にした方が祈願成就することを願って作りました。
うるまの美味さを宿した、
うるまを潤すクラフトビールです。
うるまさうし(うるまセゾン)
照間産ビーグ、石川産あまSUN(品種名天草)、宮城島産海塩(ぬちまーす)、伊計島産小麦。太陽と自然の恵みをたっぷり受けたうるま市産の原料をふんだんに使用したフルーティな白ビールです。
うるま市い草生産組合
兼城賢信(かねしろけんしん)
うるま市のビーグは180年の歴史があると言います。もともと、うるまの勝連城跡のふもとあたりに湿地帯があり、ビーグが自生していたようです。うるまのビーグは、なるべく農薬を使わず、自然の中で、他の生物たちと共存させる。そうすると、太くて丈夫に育ちます。近年は、うるまのビーグは「照間のビーグ」として注目されています。ビーグは畳だけではありません。ブランドビーグとして、新しい使い道を共に探していきたいですね。
株式会社ぬちまーす 取締役営業部長
高安亮(たかやすりょう)
ぬちまーすを食べると健康に良い。霧吹きのようなもので海水を撒き、そこに温風を当てると水分だけ蒸発する。そうすると海水のバランスのままのミネラルをすべて含んだ塩ができあがります。生命が誕生した海。その海のミネラル成分をすべて含んだぬちまーす。21種類の豊富なミネラルが味に深みを出します。毎日の料理だけでなく、他の特産品を掛け合わせていろいろな食べ物から海の栄養素を取り入れて欲しいですね。
クリフビール 醸造家
宮城クリフ(みやぎくりふ)
クリフビールは、麦芽とホップがビールの主原料。それに、副原料を加え、バリーエーションを広げています。副原料は、沖縄産の小麦やイチゴ、マンゴー、パッションフルーツなど。今回使用する「ビーグ」は、香りがポイント。その香りを活かせるベルギー製法の「セゾン」というクラフトビールにしました。今回、ビーグの生産者の兼城さんのお話を聞いて、クラフトビールづくりを通して、うるま市のビーグが受け継がれていく事のお手伝いが少しでもできたらいいなと思っています。
つむぐうるまをまとめ買い。
うるまづくしのセットです。
つむぐうるまセット
うるまの魅力を未来へつむぐ商品たちを、ビーグバスケットに入れてお届けします。お土産にはもちろん、忘れられない旅の思い出にもなる、うるまの伝統と未来をお楽しみください。
【セット内容】 ※(参考)
うるまビーグバスケット、カフェトレイ 、うるまさうし(うるまセゾン)、うるま珊瑚の島の焼きチョコ、新鮮早摘みもずくたっぷり食べるスープ、粗塩胡椒など
※ビーグバスケットのセット内容は、その都度変わります。ご了承ください。
沖縄県本島中部に位置する「うるま市」。朝焼けが美しい東海岸に面した勝連(かつれん)半島と、沖縄の古き良き景色、そして多くの自然が残る8つの島々からなっています。その中でも、海の美しさは沖縄でも特別。「うるま」とは、沖縄の方言で「サンゴの島(ウル=サンゴ、マ=島)」という意味で、自然豊かな地形と美しい景観が未来永ごう続くよう願いが込められています。
世界遺産である勝連城跡、美しい海の上を走る海中道路、その先にある島しょ地域。サスティナブルな物事が注目される中、新しいことにこだわることなく、歴史や文化を重んじるうるま市は、沖縄でも再注目されている場所です。ここにある本物の沖縄をどうぞ、お楽しみください。
沖縄県産の「島唐辛子」を主原料に使用し、旨味ある辛さを表現しました。料理に数滴を加えれば、その独特な辛味の虜になること間違いなし!島ネロが誕生し、はや10年。「直球の辛さと変化球の旨さ」がある驚辛の調味料を是非一度お試しあれ。
お問い合わせ
株式会社AWSH
うるま市の特産品である「黄金芋」を使用したおもてなしのお菓子。素材にこだわり一つ一つ丁寧に作っており、うるまの美味しさがずっしりと込められています。黄金芋の甘さとしっとりとした触感、ほんのりシナモンの風味をお楽しみください。
お問い合わせ
hintana café
TEL: 098-989-3896
E-mail: hinata-cafe@guitar.ocn.ne.jp
キャロットアイランドと呼ばれる、うるま市津堅島では、海の風によって運ばれてきたミネラルが、畑の土を豊かにし、糖度の高い津堅にんじんが栽培されています。「津堅にんじんサイダー」は、着色料、香料、保存料、農薬は不使用のため、幅広い世代に安心して美味しくお飲みいただけます。
お問い合わせ
農業生産法人合同会社萌芽
TEL: 098-855-5560
Mobile: 090-9788-5560
E-mail: houga.tsuken@gmail.com
100%沖縄県産の厳選されたグァバの葉(減農薬)を贅沢に使用したお茶です。お茶に使用されるグァバの葉は沖縄の3大薬草のひとつと言われ、ビタミン類、カリウム、ポリフェノールが豊富。様々な効果が期待される健康茶としても知られています。
お問い合わせ
グァバ生産組合
〒904-2241
沖縄県うるま市兼箇段617-1
TEL: 098-974-6228
やちむんに、琉球ガラスや鮮やかで爽快な海をイメージした「うるまブルー」を取り入れるなど、新たな発想と手法が特徴の青い器。いつか訪れたうるまの海がそのまま投影されています。カップ類、皿類、茶碗、酒器、花器、箸置き、シーサー、小物雑貨などお選びいただけます。
お問い合わせ
うるま陶器
E-mail: urumatouki.co@gmail.com
うるま市伊波集落に古くから伝わる織物。足を前に伸ばし座り、時間をかけて丁寧に織りながら前進していく「イザリ織り」という技法が特徴的です。日本に残る最も古い希少な織技法の一つとして知られ、深い味わいがあります。名刺入れ、コインケース、ランチョンマット、ストラップでお届けします。
農業、水産業、船大工、伝統工芸、製塩、お菓子メーカー、クラフトビール醸造と多岐に渡る生産者やものづくり事業者のみなさんにいろいろな視点からヒントを頂くべく、6名のゲストをお招きし体感ツアーを開催しました。
・ライター 久保田真理様
・オレンジページ副編集長 小松正和様
・料理家 重信初江様
・アナザーフォースコンサルティング㈱代表取締役 杉山正和様
・(有)良品工房代表 白田典子様
・ELLE Girl UNI モデル レイラ様
農薬不使用で育てる伊計島の小麦畑、より自然の環境に近いビーグの田んぼ、もずくの養殖漁場である島しょ地域の美しい海域をバスの車窓から眺め、浜比嘉島の高江洲製塩所では塩づくり体験にご参加いただきました。
浜比嘉島の古民家をリノベーションした会員制ブックホテル「浜比嘉別邸」を舞台に、「名前のない料理店」として出張シェフで活躍する小島シェフによる、うるまの食材をふんだんに使用した料理をお召し上がりいただきました。知られざるうるまの食材の魅力を感じていただくとともに、その活用方法についてもアイデアを膨らませていただきました。
うるま市が誇る世界遺産「勝連城跡」はその昔、城主の阿麻和利(あまわり)が日本を含む東アジアとの貿易を進め、大陸の技術などを積極的に取り入れた歴史をその絶景と共に感じて頂きました。
産地、食、歴史、文化とさまざまなうるま市の魅力を体感頂いた最後に、今回の「つむぐうるま」プロジェクトに参画している生産者やものづくり事業者とのディスカッションを行いました。
「サスティナブルな点をもっとわかりやすくストーリーで伝える工夫をしたほうが良い」や「消費者視点で考えると使い切りサイズが良い」「欲しいと思ったときにECで購入できると嬉しい」など、様々な意見をいただきました。
これからもサスティナブルなものづくり「つむぐうるま」を通じて、うるまの未来をつむいでまいります。